Liver disease consultation center
京大病院が平成20年8月に肝疾患診療連携拠点病院に指定されました。肝疾患診療連携拠点病院とは、京都府における肝疾患診療ネットワークの中核として、 診療体制整備の役割を担う病院のことであり、京都府では当院と京都府立医科大学附属病院の2つが選ばれました。この肝疾患拠点病院事業の一環として、 このたび京大病院内に肝疾患相談センターを開設いたしました。
我が国では、C型肝炎ウイルス保有者が約150~200万人、B型肝炎ウイルス保有者が約130~150万人いると推定されています。これらはいずれも進行すると肝硬変・肝細胞癌へ といたる可能性のある感染症です。肝癌の死亡者数はこの30年間で約3倍に増加しており、現在年間3万5千人近くの方が肝癌によって死亡しています。その肝癌の原因の72%が C型肝炎ウイルス、17%がB型肝炎ウイルスの感染です。現在はこれらの肝炎ウイルスに対する様々な治療法が開発されており、病状に合わせて治療法を選択することができる ようになりました。すなわち、肝癌の原因の大部分を占める肝炎ウイルス感染に対してはいくつかの治療法があり、これらを用いることによって肝硬変や肝癌への進行を抑制する ことが可能となってきています。さらに、平成20年4月からは、B型及びC型ウイルス性肝炎に対する治療に係る医療費の助成が開始されております。肝炎ウイルス治療に係る医療費 は高額であるため、この医療費助成制度を用いてより多くの患者さんに治療を受けていただくためのものです。
しかしながら、まだ自分が肝炎ウイルスに感染していることを知らない方、肝炎ウイルスに感染していることを知っているにも関わらず病院を受診していない方、 治療が必要であるにも関わらず受けていない方が多数残されていると考えられています。さらに、適切な治療法は、年齢や病状によっても異なるため、専門医と相談して治療法 を選択する必要があります。このような状況を打破するために、京大病院では肝疾患相談センターを設置いたしました。肝疾患患者さんが適切な治療を受けることのできるように、 以下のように相談を受け付けています。
電話による相談受付
毎週月曜日・水曜日・金曜日 午前10時から12時まで
面会時間
上記電話相談により適宜日時を決定します
京大病院 肝疾患相談センター
電話番号:075-751-4701